家づくりの知識

2024.03.18

【相場付き】土地なしで家を建てると費用はいくらかかる?費用内訳と建築の流れについて解説

土地を持たずに家を建てたいと考える方は多いですが、具体的な費用やその内訳についての情報が少なく、不安を感じる方も少なくありません。
「土地なしで家を建てる費用を知りたい」「土地がない場合の家を建てる費用を知りたい」「家を建てる費用を可能な限り抑えたいが、土地がない場合はどう抑えるのがいいかわからない」という悩みは、これから家づくりを始める方々にとって大きな問題でしょう。
本記事では、土地を持たずに家を建てる場合の費用相場と、その内訳、さらにはよくある質問についても詳しく解説します。
また、建築の流れや注意点も具体的にご紹介し、無理なく、かつ賢く家づくりを進めるためのヒントを提供します。

土地なしで家を建てる平均費用は4,455万円

土地を持たないで家を建てる際、費用はより一層気になることでしょう。
結論から示すと、土地なしで注文住宅を建てる平均費用は約4,455万円とされています。
この金額には、新たに土地を購入する費用と建築費が含まれており、土地を持っていない方のための指標となります。
住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」によると、土地代は平均で約1,445万円、建築費は約3,010万円です。
しかし以下の表に示すように、土地の価格が地域によって大きく異なるため、所在地によって総費用にも大きな差が出ることにも気をつけましょう。

土地なしで家を建てる際の費用内訳

家を建てる場合に掛かる費用の内訳には、以下のような要素が含まれます。

・土地の購入費用
・建築の費用
・諸費用

このようなコストへの理解を進め、適切な予算計画を設計しましょう。

土地の購入費用

土地なしで家を建てる際には、やはり土地の購入が最初の大きな要素です。
しかし、土地の価格に加え、購入に伴う諸費用がかかることも忘れてはなりません。
実際には、土地の購入代金以外に、仲介手数料、印紙代、登記費用などが必要となり、これらの諸費用は土地代金の約5〜10%程度を占めるとされています。
このため、土地を購入する際の予算計画には、これらの諸費用も含めた総額を考慮する必要があるでしょう。
さらに、土地購入後には境界線の調査などを行うこともあり、さらに追加の費用が発生することもあります。

建築の費用

建築にかかる費用は、大きく「本体工事費」「別途工事費」「諸経費」の3つに分類されます。
本体工事費は、家の骨組みから屋根、壁など建物本体を構築するために必要な費用で、全建築費の約75%を占める最大の部分です。
次に、別途工事費は外構工事や地盤改良、水道や電気などの配線工事にかかる費用で、全体の約20%を占めます。
最後に諸経費として、建築会社の現場経営費や運営費など、建築全体を支えるための費用が全体の5%程度を占めます。
これらの内訳を理解した上で、家を建てる際の予算を計画しましょう。

諸費用

家を建てる際には、土地購入や建築費用だけでなく、諸費用もかかります。
諸費用には、土地の仲介手数料、税金、住宅ローンの手数料などが含まれ、これらは物件価格の約10〜12%を占めます。
また、引越し費用や新しい環境への挨拶回りなど、住宅を建てて引っ越しするまでには様々な費用がかかります。
諸費用を事前に把握し、全体の予算内で適切に管理しましょう。

土地なしで家を建てる際の流れ

さて、土地なしで家を建てる際には以下のような流れとなります。

・まずは予算を決める
・建てたい家をイメージする
・注文する建築会社を選定する
・建てたい場所を中心に土地を探す
・土地の売買契約を結ぶ
・地盤調査や敷地調査を行う
・工事請負契約を結ぶ
・建築確認申請を行う
・土地の引き渡しと工事着工
・建物引き渡し

上記の流れについて十全に理解し、家づくりをスムーズに進めましょう。

まずは予算を決める

家を建てる際、まずは予算設定は特に重要です。
全体予算を決めることから始め、土地購入費、建築費、そして諸費用を含めた総額を考慮に入れます。
例えば、全体で5000万円の予算がある場合、土地を持っていれば全額を建築費に当てることができますが、土地がない場合は土地購入費も捻出しなければなりません。
予算配分の基本式は”予算合計額 = 土地購入費 + 建築費 + 諸費用”となり、諸費用は土地購入費と建築費に対して約5%が見積もりの目安です。
この予算計画によって、必要な自己資金や住宅ローンの額も明確になるでしょう。

建てたい家をイメージする

次に、理想の注文住宅のイメージを明確にすることも重要です。
土地探し前に家のイメージを固めることで、効率的に土地選びを進められるでしょう。
考慮すべき点は、間取り(家族構成やライフスタイルに合わせて)、外観(モダン、和風、洋風など)、内装(素材や色の選択)、構造(木造や鉄骨造など)、階数、さらに設備や耐震性、省エネ性能などがあります。
特に、間取り、外観、内装に注目し、自分らしい家づくりを目指しましょう。
事前にこれらを具体的にイメージすることで、希望に沿った家づくりが可能になり、成功に繋がります。

注文する建築会社を選定する

家を建てる際、適切な建築会社の選定も重要です。
ハウスメーカーは費用効率や安定した品質、短い工期が利点ですが、一方で設計の自由度に制限がある場合もあるでしょう。
工務店では設計の自由度が高く、地域密着型のサービスを提供することが多いですが、品質にばらつきがあることもあります。
また、設計事務所を選ぶと、よりこだわった設計が可能ですが、費用が高くなる傾向にあります。
予算とニーズに合わせて、これらの特徴を比較し、最適な建築会社を選定しましょう。
複数の業者から見積もりを取り、サービスや価格を慎重に比較することが、理想の家づくりへのステップです。

建てたい場所を中心に土地を探す

予算と建築エリアが決定したら、理想の場所に合わせた土地探しを開始しましょう。
土地はインターネット、現地調査、不動産会社訪問、ハウスメーカー・工務店との連携を通じて見つけられます。
効率的な土地探しには1ヶ月から6ヶ月を目安に、時間を有効に使いましょう。
このプロセスをさらにスムーズに進めたい方には、ハウスメーカー“イシカワ”が最適なパートナーとなります。イシカワでは、お客様のニーズに合わせた土地探しから、設計、建築に至るまで一貫したサポートを提供しています。

土地の売買契約を結ぶ

設計プランと建築会社が決まったら、希望の土地購入に進みましょう。
購入過程では「買付申込書」の提出が必要となり、契約前には重要事項の説明を受けることが法律で義務付けられています。
この段階で、土地情報の確認が必要です。
また、売買契約を結ぶ際には、土地代金の5%〜10%を手付金として支払う必要があり、その後、残金の支払いが完了すれば土地は正式にあなたのものになります。

地盤調査や敷地調査を行う

購入した土地の地盤調査と敷地調査は、建築開始前に必要です。
これらは家の安全と耐久性を確保するため欠かせない調査で、地盤の強度や敷地の特性を把握する目的があります。
調査結果によっては追加の地盤改良が必要になり、それに伴う追加費用が発生する可能性があることに注意しましょう。
一般に、調査費用は土地購入費に含まれず、90万円から100万円が必要とされます。
売買契約後に行うのが通常ですが、売主の同意があれば購入前の調査も可能です。
購入前に土地の状態を確認したい場合は、事前に聞いてみると良いでしょう。

工事請負契約を結ぶ

土地と建築会社が決まったら、次は工事請負契約を結びましょう。
この契約により、注文住宅の建設が正式にスタートします。
契約時には契約書、見積書、設計図書などの重要書類が交わされますが、内容に疑問があれば契約前に解消しておくことが大切です。
工事請負契約の締結は住宅ローンの本審査申請にも影響するため、契約後速やかにローンの審査手続きを進めることが重要です。
ローン審査の遅れは、家づくり全体のスケジュールの遅延につながるため、注意が必要です。

建築確認申請を行う

工事請負契約後、注文住宅が建築基準法に準拠しているかを確かめるため建築確認申請を行います。
この申請は、指定検査機関が書類審査及び現地確認を通じて行います。
審査項目には建ぺい率、容積率、採光確保などが含まれ、シックハウス対策や省エネ基準も重要視されます。
申請から審査完了まで最長35日要する場合もあり、自治体により期間が異なるため、早めに手続きしましょう。

土地の引き渡しと工事着工

土地の売買契約完了後、残金支払いと所有権移転登記を経て、土地の引き渡しを済ませ、いよいよ建築工事に着手します。
この段階で土地は購入者のものとなり、家の建設が可能になります。
工事着工は計画に基づき進行し、建築会社が工程管理を担います。
また、地鎮祭や上棟式などの儀式を行う場合があるため、地域の慣習に合わせて準備しましょう。
工事期間は地域や内容により異なりますが、通常3ヶ月から6ヶ月を見込むことが一般的です。
工事期間中の近隣への挨拶も忘れずに行い、スムーズに生活をスタートしましょう。

建物引き渡し

工事完了後、施主検査を経て建築費の残金支払いが行われると、注文住宅の引き渡しが行われます。
施主検査では、ドアの開閉、壁や窓の位置、照明やコンセント配置、外壁や水回りの状態などをチェックし、不備があれば調整します。
検査完了と残金の支払いが済むと、住宅の所有権が移り、建設は完了します。
土地探しから始まる家づくりは時間がかかることもありますが、計画的に進めれば1年以内の完成も可能です。
土地探しに時間がかかると2年以上要することもあるため、効率的に進めるための流れを理解しておくことが重要です。

土地なしで家を建てる場合のよくある質問

この章では、土地なしで家を建てる場合のよくある質問について、3点お答えします。

・土地購入に住宅ローンは使えるのか
・住宅ローンが払われるまでのつなぎ融資とは
・土地なし且つ頭金なしで住宅を購入できるのか

これらの疑問を解決し、不安なく家づくりを進めましょう。

土地購入に住宅ローンは使えるのか

土地購入に住宅ローンは条件付きで活用することが可能ですが、複数の注意点があります。
住宅ローンは基本的に、居住目的の建築や購入に限定されています。
ただし、土地購入と建物建設の計画が確定している場合に限り、条件を満たせば住宅ローンが利用できるのです。
しかし、融資が降りるタイミングには注意しましょう。
住宅ローンは建設が終わり、引き渡されたタイミングで融資されます。
つまり、土地購入時、建設着工時、中間金支払い時には資金が必要になりますが、これらの段階での融資実行前には自己資金が必要です。
そこで、「土地先行融資」という方法があり、土地購入と建築費に分けて住宅ローンを組むことが出来ます。
しかし、これも着工金や中間金は自己資金が必要な点に留意しましょう。
また、次章で解説する「つなぎ融資」では、本融資実行までの資金を都度借り入れることが可能で、着工金や中間金にも対応できます。

住宅ローンが払われるまでのつなぎ融資とは

「つなぎ融資」は、注文住宅の建設途中で必要となる着工金や中間金を賄うための一時的な融資のことです。
住宅ローンは通常、家が完成し引き渡される時に融資が実行されるため、建設前の費用には自己資金が必要になります。
しかし多くの場合、着工金や中間金として工事代金の半分近くを前払いする必要があり、この大きな負担を軽減するためにつなぎ融資が利用されます。
あくまで「つなぎ」であるため、住宅完成と同時に実行される本融資からつなぎ融資を返済する、という仕組みです。
また、つなぎ融資は便利ですが、利息や手数料などの追加費用が発生することにも注意しましょう。

土地なし且つ頭金なしで住宅を購入できるのか

土地がなく、かつ頭金がなくても住宅購入は可能です。
しかし頭金がない場合、ローン額が増え、結果的に月々の返済負担が大きくなるでしょう。
特に土地購入を含めた家づくりでは、頭金の準備がより重要になります。
頭金を用意することで、借入額を減らし、返済額を抑え、経済的な負担を軽減することが望ましいでしょう。
理想的な頭金の額は、購入価格の10%から20%が目安とされています。
頭金をある程度用意することは、長期的な負担を楽にするため、可能な限り頭金を確保することを推奨します。

家を建てるならハウスメーカーのイシカワがおすすめ!

この記事では、土地購入から建築費用、諸費用まで、家を建てるために必要な平均費用やその内訳、建築の流れ、そしてよくある質問について解説しました。
さて、家を建てる際にはやはり適切なハウスメーカー選びが重要です。
イシカワは土地なしの注文も対応できるハウスメーカーです。
展示場にお越しいただければ、住宅プランナーが土地探しからイメージやご予算にあった住宅の選び方をアドバイスいたします。
年間1,000棟を新築するイシカワに、ぜひお任せください。


>イシカワの注文住宅はこちら

この記事の担当:
イシカワ家づくり編集部

断熱や耐震など、最新の家づくりに役立つ知識をお届けします。みなさまの家づくりの参考にぜひご覧ください。