建売に対して「建売は恥ずかしいからやめた方がいい」「安い建売はダサい」という、購入者の声を聞いたことがあるかもしれません。
ネガティブなイメージを持っている人が存在する一方で、建売ならではの魅力やメリットはたくさんあります。
この記事では、なぜ建売にネガティブなイメージを持つのか?その理由を詳しく見ていきます。
なお、こんな建売住宅は買うなと言われる建物の特徴をこちらの記事でまとめています。
建売は恥ずかしい・やめた方がいいと言われる理由5選

建売がマイナスなイメージを持たれてしまう理由は、主に5つあげられます。
- 注文住宅のような外観の独自性がない
- ステータスが気になってしまう
- 間取りや設備を選べない
- 工事の過程を見られない
- 追加工事が必要なこともある
それぞれ詳しく説明します。
注文住宅のような外観の独自性がない
建売と注文住宅の見た目の違いとして、外観の独自性の有無が挙げられます。
建売は設計や建材を規格化することで予算を抑えているため、似たようなデザインになることが多いです。
複数の区画が並んで販売されている場合、似ている住宅が数棟並んでいるケースもあります。
ステータスが気になってしまう
周囲に似た外観の家が並んでいる場合、ひと目見て「あそこは建売だ」とわかります。
人によっては「建売住宅=安い」というイメージが先行し、注文住宅を建てた友人に劣等感を抱くこともあるようです。
間取りや設備を選べない
建売は一般的な使いやすさを考慮した間取りや設備で設計されています。生活動線が考えられており暮らしやすい反面、自由度は低くなります。
住みたい家の間取りや設備が決まっている場合、不満が残るかもしれません。
工事の過程を見られない
建売は建物が完成している状態で販売されるため、建築前の状態や工事の過程を確認できません。
そのため、「どこかで手抜きがあるのでは」と不安を覚える方もいらっしゃいます。
ただし、新築住宅の基本構造部分は「引き渡しから10年間は不動産会社や建築会社が瑕疵担保責任を負う」ことが法律で義務付けられています(住宅の品質確保の促進等に関する法律)。
法律によって住宅の品質が守られているので、ご安心ください。
追加工事が必要なこともある
建売住宅はすべての設備が最初から揃っているわけではありません。時には追加工事が必要なケースがあります。
例えば、以下のものはオプションになることが多いです。
- カーテンレール
- 網戸
- シャッター
- エアコン
- 洗濯パン
- 照明
- 食器棚
- 食洗機
- テレビアンテナ
「オプション工事で予算がオーバーしてしまった」とならないよう、標準装備と追加工事の境目を確認しましょう。
ダサい・恥ずかしいと言われる建売の共通点
建売の中でも「ダサい」「恥ずかしい」と言われるものと、そうでないものが存在します。
住宅選びで後悔しないためにも、ダサいと思われてしまう建売の特徴を知っておきましょう。
具体的な特徴は以下の3つです。
- 似たような外観が並んでいる
- エクステリアが質素
- 洗面台などの室内設備が安っぽい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
似たデザインが多い
建売は大量生産によるコスト削減のため、似た外観の住宅が並ぶケースが少なくありません。
同じ間取りやデザインの家が数軒並ぶと、統一感がある一方で無個性な印象を与えます。
自宅と近隣住宅の区別がしづらいため、愛着や満足感が薄れてしまうことも。
建売を選ぶ際は近隣住宅のデザインも気にするようにしましょう。
おしゃれな建売を選ぶコツをまとめた記事もあわせてご覧ください。
建売がダサいと言われる理由とは?おしゃれな建売の選び方を解説!
エクステリアが質素
コスト重視の建売では、玄関周りや門柱、塀などのエクステリアが質素になりがちです。
見た目に華やかさがなく、平凡な印象を与え、周囲の住宅と区別がつきづらくなります。
玄関ドアやポスト、門柱を変更する、エクステリアのコーディネートをオプションで依頼するなどの方法でアクセントを加えることをおすすめします。
建売の外観やエクステリアのリフォームについてはこちらの記事も参考にしてください。
建売の外観をおしゃれにするには?リフォーム・DIYの方法も解説
洗面台などの室内設備が安っぽい
建売の内部設備、特に洗面台のデザインにこだわりが見られないことが多いです。
コスト削減のため、賃貸アパートのようなコンパクトでシンプルなタイプが備え付けられていることも。
小さい洗面台は収納スペースが少なく、鏡も小さいので機能面でも不満が生じます。
洗面台の見た目が悪いと、全体的な住宅の印象も下がり、結果として「ダサい」と感じやすいでしょう。
建売の洗面台がダサい場合、後付けやリフォームでの対処が有効です。
詳細は以下の記事をご覧ください。
建売の洗面台は交換可能?「ダサい」を卒業し、おしゃれにする方法を紹介
実はメリットも多い?建売住宅の特徴4つ

「やめた方がいい」と言う人がいる一方で、建売ならではの強みもあります。
建売だからこそ得られるメリットを4つ紹介します。
- 注文住宅より予算を抑えられる
- 実際の物件を内見できる
- 土地も一緒に購入できる
- 契約から入居までが短期間
これらについて詳しく見ていきましょう。
注文住宅より予算を抑えられる
建売の最大のメリットはコストパフォーマンスの良さです。
注文住宅の場合、住宅会社と綿密な打ち合わせをするため、人件費や設計費が多くかかります。
建材や設備なども各住宅で異なり、材料費も高くなりやすいです。
その点、建売複数の建物を同じ規格や材料で建築するため、コストが安く抑えられます。
実際の物件を内見できる
建売は物件が完成しているケースが多いため、実物を見学した上で検討できます。
入居後の生活を具体的にイメージできるため、住んでから「思っていたのと違う」となりにくいのが建売の強みです。
土地も一緒に購入できる
注文住宅は土地と建物それぞれで契約を結んだり、住宅ローンを2本立てで借りたり、つなぎ融資の手続きが必要なケースもあります。
一方、建売は土地と建物をセットで販売しています。そのため、土地探しの手間や煩雑な手続き、土地購入の手数料などがかかりません。
契約から入居までが短期間
注文住宅の引き渡しまでは短くて半年、長ければ2年近くかかることもあります。
しかし建売は最短で1ヶ月、平均して3ヶ月前後で引き渡しが完了します。
「少しでも早く新築に住みたい」と考える人に最適です。
建売住宅が向いている・向いていない人

建売にはメリットもデメリットもありますが、重要なのは自分たちのライフスタイルに合っているかどうかです。
建売について「このような人には向いている・向いていない」という項目をいくつかまとめました。
このような人は建売住宅がおすすめ
建売が向いているのは、以下に当てはまる人です。
- なるべく予算を抑えたい人
- マイホームへのこだわりが少ない人
- 早めに入居したい人
- 実物を見てから購入したい人 など
限られた予算でマイホームを手に入れたい方、デザインや設備に強いこだわりが無い方には、コストパフォーマンスに優れている建売がおすすめです。
入居を急ぐ場合や、実物を見て生活をイメージしてから購入したい場合にも、建売が向いています。
このような人は建売住宅が向いていない
以下に当てはまる人は、建売よりも注文住宅を選んだ方がいいかもしれません。
- マイホームの理想がしっかり定まっている人
- 住宅性能や設備、間取りにこだわりたい人
- 工事の過程を確認したい人 など
外観などの理想が明確な方、住宅性能や設備にこだわりたい方は、注文住宅を選択することをおすすめします。
工事の過程を見たい方も、注文住宅を選択すべきでしょう。
まとめ
建売は外観の独自性がないというデメリットがある一方で、予算を抑えられる、完成後の物件を内見して購入できるなどメリットがあります。
予算を抑えたい方やこだわりが少ない方には特におすすめの選択肢です。
自分たちのライフスタイルには建売と注文住宅どちらが合うか検討した上で、理想の住まいを手に入れましょう。