家づくりや住まい探しで「坪単価」という言葉をよく耳にしませんか。
住宅価格の目安を知る上で参考になるのが「坪単価」です。
住宅の坪単価はハウスメーカーやプランによって異なるため、予算に合うか検討する上でも重視されます。
坪単価は一般的に50万円〜70万円程度ですが、ローコスト住宅や高級住宅では価格帯も異なります。
この記事では、坪単価の基本から計算方法、建売住宅の建物代や土地代の出し方をまとめました。
坪単価で住宅を比較する際の注意点も紹介しますので参考にしてください。
建売の坪単価とは?

坪単価とは1坪(約3.3平方メートル)あたりの建築費用を指し、購入を考える際の重要な指標となります。
ここでは坪単価の計算方法や、建売における相場について紹介します。
坪単価の計算方法
坪単価は、以下の計算式から求めます。
坪単価=建物の本体価格÷延床面積
例えば、建物の本体価格が3,000万円で延床面積60坪の場合。
3,000万円÷60坪=坪単価50万円となります。
ただし建売の販売価格は建物価格と土地価格の合計です。
建物の本体価格が不明な場合は、消費税や地価相場から推測するなどの方法があります。
詳しくは建売における建物価格・土地代の出し方で解説します。
建売の坪単価の相場
一般的な建売の坪単価は50万円〜70万円と言われています。
2,000万円〜3,000万円の価格帯が中心です。
弊社トスケンホームの物件の場合も、坪単価は40~50万円前後が多くあります。
新潟県内着工棟数No.1のスケールメリットを活かしつつ、高気密高断熱・耐震等級3の高性能な住宅を、お求めやすい価格で提供しています。
なお、「ローコスト住宅」は坪単価40万円前後のケースが多いです。
また、一般的な建売よりも高価格帯になると、坪単価が80万円以上を超えることもあります。
建売における建物価格・土地代の計算方法

建物価格と土地価格が明記されていない物件の場合、そのままでは坪単価の計算ができません。
そこで、販売価格から建物と土地の価格を推測する方法があります。
具体的な方法は以下の2種類。
- 販売価格と消費税から推測する方法
- 周辺の地価相場から推測する方法
それぞれ詳しく見ていきましょう。
販売価格と消費税から推測する方法
建物の価格には消費税がかかりますが、土地代にはかかりません。
そのため、消費税額がわかる場合は建物代を推測できます。
例 | |
販売価格 | 4450万円(うち消費税150万円) |
建物面積 | 30坪 |
土地面積 | 35坪 |
まずは消費税から建物価格を計算します。
150万円÷10%=1,500万円
次に、建物価格から坪単価を求めます。
1,500万円÷30坪=50万円
また、土地代と土地の坪単価も計算できます。
土地代:4,450万円-150万円-1,500万円=2,800万円
土地の坪単価:2,800万円÷35坪=80万円
周辺の地価相場から推測する方法
消費税額がわからない場合、周辺の地価相場から推測する方法がおすすめです。
国土交通省が公開している不動産情報ライブラリでは、不動産の取引価格、地価公示等の情報を確認できます。

【調べ方】
- サイト上の「地図検索」もしくは「地域検索」から調べたいエリアを選択。
- 地図上でオレンジの点がある場所をクリック。
- 左上「価格情報」から「国土交通省地価公示」にチェックを入れて「決定」をクリックすると、公示価格が表示されます。
公示価格は1平米あたりの価格なので、「1坪あたり」に変換するためには3.3を掛けます。
また、土地の相場価格は公示価格の1.1倍と言われています。
以下の計算式でおおよその土地価格が算出可能です。
公示価格×3.3(坪単価に変換)× 土地面積 × 1.1 = 目安の土地価格
参考例も見てみましょう。
例 | |
販売価格 | 3,500万円 |
建物面積 | 28坪 |
土地面積 | 30坪 |
周辺エリアの公示価格 | 10万円 |
スクロールできます
公示価格100,000円×3.3×30坪×1.1=1,089万円
およそ1,089万円が土地の価格なので、
3,500万円-1,089万円=2,411万円が建物の価格です。
ここから建物の坪単価を出すために、まず税抜価格を計算します。
税抜価格は2,411万円÷1.1≒2,192万円
建物の坪単価は
税抜価格2,192万円÷28坪≒78万2,857円となります。
建売の坪単価が安い3つの理由

建売の坪単価が注文住宅と比べて安いことに、疑問を持つかもしれません。
坪単価が安くなる理由は大きく3つあります。
- 土地を安く仕入れできるから
- 設計や設備を規格化しているから
- 材料を一括で大量に仕入れているから
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
土地を安く仕入れできるから
住宅会社では、一度に大きなエリアの土地をまとめて購入します。
これにより、土地の単価を大幅に下げることが可能です。
また開発前の土地や、価値が顕在化していないエリアの土地を購入する手法もあります。
「◯◯ニュータウン」のような新興住宅地はその典型例です。
広大な土地を住宅用に区画整理し、近隣に大形商業施設やクリニックを誘致することで、利便性の高い街へと進化させています。
こうした戦略により、最終的な住宅価格を抑えて、消費者にとって購入しやすい価格設定が可能です。
設計や設備を規格化しているから
住宅会社は建売住宅の設計や設備を標準化・規格化することで経費削減に努めています。
同じ設計プランや間取りを複数の住宅に適用すれば、設計にかかる時間とコストを削減可能です。
設計プランを固定することで工事の進捗管理や確認作業もパターン化できます。
また、打ち合わせにかかる人件費など、見えない部分のコスト削減にもつながります。
高品質な住宅を低価格で供給できるのは、企業努力の賜物です。
材料を一括で大量に仕入れているから
標準化された設備や内装材を大量に仕入れるため、建材会社から大口の割引を受けられるのも安さの理由です。
建築プロジェクトごとではなく、企業全体としての年間購入量を基に交渉することで、さらに有利な条件での購入が可能となります。
これができるのも、規格化された住宅で設計プランが固定されているからこそ。
スケールメリットを活かした仕入れで、資材や設備を安く抑えています。
坪単価をチェックする際の注意点やポイント

建売購入時、坪単価をチェックする上でいくつか注意すべきポイントがあります。
具体的には以下のとおりです。
- 外構工事や設備が金額に含まれるか確認する
- 地域差を考慮する
- アフターサービスの違いも確認する
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
外構工事や設備が金額に含まれるか確認する
建売住宅の坪単価を確認する際には、外構工事や住宅設備が価格に含まれているか必ずチェックしましょう。
これらが含まれていない場合、後から多額の追加費用が発生する可能性があります。
例えば、庭のフェンスやカーポート、キッチンや浴室のグレードが坪単価に反映されているかどうかで、購入費用が大きく異なります。
含まれていない項目は、別途購入が必要となるため、最初に把握しておくことが重要です。
見積もりを比較する際には、内訳が明確に記載されているか確認し、全体の費用で比べるようにしましょう。
地域差を考慮する
建売住宅の坪単価は地域によって大きく異なるため、地域差を考慮する必要があります。
これは、都市部や地方、エリアの人気度により価格が大きく変動し、同じ建物でも場所によって総額が異なるためです。
たとえば、都心では坪単価が高くなりがちですが、地方や郊外では比較的安価な場合が多くあります。
このような価格の違いは土地の価値に依存するため、単純に坪単価が高いからといって住宅そのものが優れているわけではありません。
購入を検討する際には、坪単価だけでなく地域全体の特性や価値をよく調べ、適切な判断を行うことが大切です。
アフターサービスの違いも確認する
提供されるアフターサービスの内容にも注意を払いましょう。
アフターサービスの有無は、住宅の維持費や長期的な満足度に大きな影響を与えます。
たとえば、住宅購入後に問題が発生した場合、迅速かつ適切な対応をしてくれるかどうかは、購入時に確認すべき重要な要素です。
保証期間や修理内容がしっかりしている会社と、サポートが薄い会社とでは、同じ坪単価であっても実際の価値に差が出ます。
建売住宅を選ぶ際には、アフターサービスがどの程度手厚いかを確認することが、安心して長く住める住宅選びに繋がります。
建売のアフターサービスについてまとめた記事もあわせてお読みください。

まとめ
坪単価を理解しておけば、どのように価格が設定されているのか、そしてその価格が妥当であるかどうか見極めができます。
建売住宅を選ぶ際には、販売価格だけでなく、住宅の品質や周辺環境も考慮しましょう。
弊社トスケンホームでは、イシカワグループだからできる高性能・高コストパフォーマンスの住宅を販売中です。
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